【中小企業向け】企業型DCの導入費用とランニングコストを徹底解説

中小企業の経営者様にとって、ご自身や従業員の将来に向けた退職金準備は、非常に重要な経営課題の一つです。
近年、福利厚生の充実や優秀な人材の確保を目的として「企業型DC(確定拠出年金)」の導入を検討される企業が増えています。
しかし、「実際、自社の規模で導入するとどれくらいの費用がかかるのだろうか」と足踏みされている方も多いのではないでしょうか。
この記事をお読みいただくことで、企業型DC導入にかかる初期費用や毎月のランニングコストの全体像が明確になります。
さらに、単なるコストではなく、企業の成長を後押しする「投資」として活用するための秘訣も把握できるでしょう。
実は、目先の費用や手軽さだけで導入先を判断してしまうと、後々制度が形骸化して後悔するケースも少なくありません。
では、具体的にどのような費用がかかり、どうすれば費用対効果を高められるのでしょうか。
順を追って詳しく解説いたします。
目次
企業型DC(確定拠出年金)の導入にかかる費用の全体像
費用は大きく「初期費用」と「ランニングコスト」に分かれる
企業型DCを導入する際、費用の構造を正しく理解することが第一歩です。
結論から申し上げますと、費用は導入時に一度だけ発生する「初期費用」と、導入後に毎月・毎年発生する「ランニングコスト(継続費用)」の2つに大別されます。
特に中小企業の場合、初期の持ち出しだけでなく、将来にわたって無理なく払い続けられる維持費かどうかの見極めが重要です。
まずは、この2つのコストがどのような名目で発生するのか、全体のイメージを掴んでおきましょう。
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💡 ポイント
- 企業型DCの費用は「初期費用」と「ランニングコスト」の2本立て
- 導入前の段階で、5年後・10年後のランニングコストまでシミュレーションしておくことが大切
コストの全体像がわかったところで、次は具体的な金額の目安について見ていきましょう。
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制度設計・コンサルティング費用
企業ごとに最適な退職金制度は異なるため、まずは専門家による制度設計が必要です。
就業規則や退職金規程の改定、掛金の設定、従業員への説明会の実施など、導入に向けたコンサルティングにかかる費用となります。
依頼する金融機関や専門家(社労士など)によって幅がありますが、一般的に10万円から30万円程度が目安となることが多いようです。
システム登録・申請サポート費用
企業型DCを始めるには、厚生労働省(地方厚生局)への申請や、国民年金基金連合会など関係機関への登録手続きが不可欠です。
これらのシステム登録料や申請手続きの代行・サポートにかかる費用として、10万円〜20万円程度を見込んでおく必要があります。
書類作成には専門的な知識が求められるため、プロのサポートを受けることで、経営者様や担当者様の手間を大幅に削減できます。
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事業主にかかる管理手数料
制度を維持・管理するために、企業側(事業主)が毎月負担する基本手数料です。
運営管理機関(金融機関など)に対するシステム利用料や、制度全体の管理費用として発生します。
月額1万円〜2万円程度が相場ですが、サポート体制の充実度合いや選ぶプランによって金額は変動します。
加入者(従業員)数に応じて変動する口座管理手数料
企業としての基本料金に加え、従業員の加入人数に応じて一人あたり毎月発生する手数料があります。
これには、国民年金基金連合会や事務委託先金融機関へ支払う口座管理手数料などが含まれます。
一人あたり数百円程度ですが、将来的に従業員数が増加した際のコストアップ要因となるため、あらかじめ考慮しておくべき項目です。
ここまで費用の内訳をお伝えしましたが、「毎月コストがかかるなら、やめておこうかな」と感じられたかもしれません。
では、なぜ多くの企業が費用をかけてまで企業型DCを導入するのでしょうか?
費用対効果は?企業型DCを導入する3つのメリット
経営者・従業員の効率的な退職金準備ができる
企業型DCの最大のメリットは、税制優遇を受けながら効率よく資産形成ができる点です。
国税庁の定める税制上、事業主が拠出する掛金は全額が「損金(福利厚生費など)」として算入可能です。
また、運用中の利益は非課税となり、受け取り時にも退職所得控除などの優遇措置が受けられます(※執筆時点の情報)。
これは、経営者様ご自身の退職金準備としても非常に有効な手段となります。
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中小企業オーナーのための企業型確定拠出年金:最強の節税戦略と導入ガイド充実した福利厚生による「人材定着率(リテンション)」の向上
中小企業が持続的に成長するためには、優秀な人材の確保と定着(リテンション)が欠かせません。
企業型DCという「国も推奨する手厚い退職金制度」があることは、求職者にとって大きな魅力に映ります。
また、既存の従業員にとっても「会社が自分の将来を真剣に考えてくれている」という安心感に繋がり、エンゲージメントの向上にも寄与します。
【注意】社会保険料の削減はあくまで副産物と捉える
企業型DCの導入に伴い、「選択制」などの設計を用いることで社会保険料の負担が軽減されるケースがあります。
しかし、これを一番の目的にして導入することはおすすめできません。
社会保険料が下がるということは、将来従業員が受け取る厚生年金や、傷病手当金などの給付額が減る可能性も孕んでいるからです。
⚠️ 留意点
- 社会保険料の削減効果ばかりを強調して導入すると、後々従業員との間でトラブルになるリスクがあります。
- あくまで本来の目的である「福利厚生の充実」と「資産形成のサポート」を主軸に据えることが重要です。
企業型DCが単なるコストではなく、企業価値を高める投資であることがお分かりいただけたかと思います。
しかし、導入しただけで満足してしまっては意味がありません。
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導入費用を無駄にしない!失敗を防ぐ2つのポイント
制度が形骸化しないよう「継続的な投資教育」を実施する
企業型DCは、加入者(従業員)自身で運用商品を選ぶ制度です。
そのため、投資の知識がないまま放置されてしまい、元本確保型の商品に偏るなど、本来のメリットを享受できない「制度の形骸化」が起きがちです。
これを防ぐためには、導入時だけでなく、導入後も継続的な「投資教育」を行うことが法令(確定拠出年金法)でも事業主の努力義務とされています。
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社員向け投資教育では何を教える?具体的なカリキュラム例を解説目先の安さだけで選ばず、サポート体制を見極める
導入費用やランニングコストが極端に安いサービスの中には、導入後のサポートが手薄であったり、投資教育が自社任せになったりするケースも存在します。
担当者が不在となり、経営者様ご自身が煩雑な事務手続きや従業員からの質問対応に追われる事態は避けなければなりません。
自社のリソースだけで運用していくのは難しいため、伴走してくれるパートナー選びが成否を分けます。
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知らないと損する? あなたの給与でいくら節税できるかシミュレーション導入から定着まで伴走!当社の企業型DC導入サポート
手厚いアフターフォローと投資教育で制度運用を成功へ導く
当社では、企業型DCの単なる「導入手続き」だけでなく、導入後の「定着・活用」までをトータルでサポートしております。
当社の最大の強みは、金融のプロによる「継続的な投資教育」と、担当者様の負担を減らす「手厚いアフターフォロー」です。
経営者様が本業に専念できるよう、制度の運用や従業員様への丁寧な説明をしっかりとお引き受けいたします。
「自社の従業員数なら、具体的にいくらかかるのか?」
「どのような制度設計が最適なのか?」
少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽に無料相談をご利用ください。
御社の状況に合わせた詳細なコスト・メリットのシミュレーションをご提示いたします。
よくある質問(FAQ)
従業員が10名以下の小規模ですが、導入できますか?
はい、可能です。企業型DCは1名(社長お一人)からでも導入できる制度設計が用意されています。小規模な企業様こそ、福利厚生による採用力の強化が期待できます。
役員だけでも企業型DCに加入することは可能ですか?
一定の条件(厚生年金の被保険者であること等)を満たせば、役員様のみでの加入や、社長お一人でのご加入も可能です。役員退職金の積立手段として活用されるケースも多くございます。
導入完了までに、どのくらいの期間がかかりますか?
就業規則の改定や、厚生局等の各機関への申請手続きなどを含めると、ご相談いただいてから制度がスタートするまで概ね6〜8ヶ月程度かかるのが一般的です。
まとめ:自社に合った制度設計で、強い組織づくりを
企業型DCの導入には、初期費用とランニングコストがかかりますが、それらを上回るメリットが期待できます。
税制優遇を活用した効率的な資産形成や、従業員の定着率向上は、企業の未来を創るための重要な投資です。
📝 まとめ
- 導入費用は「初期費用」と毎月の「ランニングコスト」に分かれる
- 社会保険料削減の過度な期待は避け、福利厚生の充実を主目的にする
- 費用対効果を高める鍵は、導入後の「継続的な投資教育」と「サポート体制」にある
御社にとって最適な制度設計を共に考え、実行していくパートナーとして、当社にお手伝いさせていただければ幸いです。
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